『遊☆戯☆王』は高橋和希先生による漫画作品で、1996年から2004年までに『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載されていました。
内容は、様々な遊びやゲームを題材に戦うバトル漫画であり、特にデュエルモンスターズカードが社会現象になる程の人気を博しています。
シリーズ累計発行部数は4000万部を超え、アニメシリーズも続々と制作された人気シリーズです。
今回取り上げるのは、テレビアニメ第1作・東映版『遊☆戯☆王』です!
原作『遊☆戯☆王』は2度アニメ化されており、現在の主流はカードバトルが中心の第2作となっています。
では、東映版『遊☆戯☆王』はどのようなストーリーなのでしょうか?
本記事では、東映版『遊☆戯☆王』のあらすじ・見どころ・視聴できる配信サービスなどを解説します。
東映版遊戯王とは
まず、「東映版『遊☆戯☆王』はどんな作品なのか」について解説します。
東映版『遊☆戯☆王』はテレビアニメ第1シリーズとして、テレビ朝日系列にて1998年4月4日から10月10日にかけて全27話で放送された作品です。
内容は原作の1~7巻に相当し、「学園編」「DEATH-T編」「TRPG編」が映像化されました。また、原作には無いオリジナルストーリーが何作もあり、そこも見どころです。
また、東映版では「たまごっち」や「ハイパーヨーヨー」などの他の玩具が題材になっている点も特徴的です。
豪華な声優陣
主人公・武藤遊戯を演じられるのは、声優の緒方恵美さんです。
武藤遊戯は、普段の子供っぽい人格とゲームマスターとしてのカッコいい人格の二重人格のキャラクターですが、子供っぽさと大人っぽさを見事に使い分けています。
普段の頼りない遊戯は『新世紀エヴァンゲリオン』の碇シンジ、ゲームで戦う時のカッコいい遊戯は『美少女戦士セーラームーン』の天王はるかに近いイメージがあります。
他にも、遊戯の親友である城之内克也を演じるのは森川智之さんを始め、メインキャラクターは今となっては豪華な声優陣となっている点も特徴的です。
メインキャラクターの役名とキャストは次の通りです。
役名 | 声優 |
---|---|
武藤遊戯 | 緒方恵美 |
真崎杏子 | かかずゆみ |
城之内克也 | 森川智之 |
本田ヒロト | 置鮎龍太郎 |
野坂ミホ | 野上ゆかな(現:ゆかな) |
海馬瀬人 | 緑川光 |
東映版遊戯王のあらすじ
ここでは、東映版『遊☆戯☆王』のあらすじについて解説します。

それでは、あらすじを見ていきましょう!
武藤遊戯はごく普通の高校生だった。
「遊戯王」あらすじ
ゲームが好きなことぐらいしか取り柄の無いおとなしい性格なのでいつも幼なじみの杏子しか友達がいなく、同級生の城之内や本田にからかわれてばかりいた。
そんな遊戯にとっておじいちゃんからもらった、千年もの間誰も解けなかったという「千年パズル」がたった一つの宝物だった。
だがある事件をきっかけに城之内と友達になった遊戯。そのことによって遊戯は誰にも解けないはずの千年パズルを解いてしまった。
そのとき、遊戯の中で何かが変わった。パズルの力によって遊戯は「闇のゲーム」を使って極悪非道な連中を闇に裁く正義の番人となったのだ。
ちょっとしたゲームから、カードゲーム、ボードゲーム等、どんなゲームも遊戯にかなうものはいない。
『遊☆戯☆王』は、友達がいないゲーム好きな高校生・武藤遊戯が、古代エジプトより伝わる「千年パズル」を完成させることで「もう1人の自分」という別人格を目覚めさせます。
この「千年パズル」の力によって遊戯は、童実野町に潜む不良・犯罪者と「闇のゲーム」で対決することになります。
「闇のゲーム」には、ルール違反者や敗北者に「罰ゲーム」として精神的なダメージを与えるという恐ろしいものです。
ゲームマスターである「もう1人の遊戯」は、闇の存在として戦う”ダークヒーロー”のような主人公です。
このように『遊☆戯☆王』では、一風変わったストーリーとキャラクター像が魅力となっているのです。
東映版とテレ東版の違いは?
ここでは、東映版『遊☆戯☆王』とテレ東版『遊☆戯☆王 デュエルモンスターズ』の違いについて解説します。
まず、『遊☆戯☆王 デュエルモンスターズ』はテレビアニメ第2作目の作品であり、2000年4月18日から2004年9月29日にかけて全224話で、テレビ東京系列にて放送されました。
放送局が異なり、アニメーション制作も「東映アニメーション」から「スタジオぎゃろっぷ」へと移るなどの違いがあります。
このことからも、2つの作品は原作は同じですが、繋がりのないシリーズとなっているのです。
2つの作品の違いは次の表でも確認できます。
東映版 | テレ東版 |
---|---|
遊☆戯☆王 | 遊☆戯☆王 デュエルモンスターズ |
1998年4月4日~10月10日 | 2000年4月18日~2004年9月29日 |
全27話 | 全224話 |
テレビ朝日系列 | テレビ東京系列 |
東映アニメーション | スタジオぎゃろっぷ |
武藤遊戯:緒方恵美 真崎杏子:かかずゆみ 城之内克也:森川智之 本田ヒロト:置鮎龍太郎 野坂ミホ:野上ゆかな(現・ゆかな) 海馬瀬人:緑川光 | 武藤遊戯:風間俊介 真崎杏子:齋藤真紀 城之内克也:高橋広樹 本田ヒロト:近藤孝之(1~51話)、菊池英博(53~最終話) 孔雀舞:寺田はるひ 海馬瀬人:津田健次郎 |
また、絵柄にも違いがあります。
東映版は、東映アニメーションならではの丸々としたゆるいキャラクターが特徴的で、可愛らしさがあります。
一方で、テレ東版はどちらかというと原作の絵柄に近く、シャープで尖ったキャラクターが特徴的でカッコよさが際立ちます。
以上のように、東映版とテレ東版では様々な点で違いがあります。
どちらも違った味わいがあるので、比較して見るのも面白いです。
東映版遊戯王の魅力は何?
東映版『遊☆戯☆王』の魅力とは何なのでしょうか?
ここでは、魅力を3点ご紹介します。
多彩なゲームが面白い!
1つ目の魅力は、遊戯が多彩なゲームで戦う点です。
シリーズがテレ東版へ移ってからはカードゲームが中心になりますが、様々な種類のゲームで戦うストーリーは、東映版ならではです!
東映版に登場するゲームは、「デジモン」や「たまごっち」を思わせるデジタルペット、ボードゲームやトランプなどが子供に馴染みのあるゲームばかりです。
楽しいばかりではなく、命を賭けたデスゲームも数多く登場するため、緊張感を持って楽しめるところも醍醐味です。
また、東映版でもデュエルモンスターズカードが登場します。遊戯のライバル・海馬瀬人やオリジナルキャラクターであるゲーム四天王とのカードバトルが白熱します!
カリスマ性のある闇遊戯がカッコいい!
2つ目の魅力は、闇遊戯のカリスマ性です。
普段は子供っぽくて頼りない遊戯ですが、千年パズルの闇の力が発動すると「闇遊戯」へと変身するのです!
闇遊戯は、普段の遊戯とは違って落ち着きがあり、”大人のカッコよさ”があるキャラクターです。
バトルでは、クールにゲームを進めており、カリスマ性が魅力的です。さらに、格上の敵相手に苦戦を強いられている時でも不安な表情は出さず、あくまで冷静に挑みます。
声優の緒方さんの演技も相まって、影のある雰囲気が良く似合う闇遊戯。彼のゲームメイクは必見です!
東映版でしか見られない野坂ミホの可愛さ!
3つ目の魅力は、メインキャラクターの1人・野坂ミホです。
野坂ミホは、原作では1巻の1エピソードにのみ登場したゲストキャラクターです。しかし、東映版ではレギュラーメンバーに昇格しています。
また、以降のシリーズでは未登場となっているため、アニメ版で野坂ミホを見ることができるのは東映版だけといえます!
野坂ミホは、原作では寡黙で大人しいキャラクターです。
しかし東映版アニメでは、キャラクターに大幅な変更が加えられています。
東映版の野坂ミホは、ワガママなぶりっ子で、ミホのことが好きな本田ヒロトを事あるごとに引っ掻き回すトラブルメーカー的な存在です。
しかし、ルックスの良さや小悪魔的な性格が憎めないところでもあり、ヒロインの真崎杏子にも勝るとも劣らない可愛さ満点なキャラクターなのです!
東映版遊戯王が視聴できる配信サービスは?
ここでは、「東映版『遊☆戯☆王』が視聴できる動画配信サービスはどこか?」について解説します。
結論から言うと、東映版『遊☆戯☆王』を視聴できる動画配信サービスはありません!
東映版『遊☆戯☆王』は、配信はおろかDVD・Blu-ray化もされていません!そのため、視聴することは極めて困難と言えるでしょう。
なので視聴する方法は、メルカリやヤフーオークションなどで出回っている中古のVHS版を購入することが最も有力です。
ただし、希少品であるため値段もプレミア価格になっていることが多く、入手は困難です。ご興味のある方は是非、お買い求めてはいかがでしょうか。
東映版遊戯王は黒歴史?
前述の通り、東映版『遊☆戯☆王』はVHS販売はされたものの、その後DVD・Blu-ray化はされておらず、動画配信サービスでも配信がされていません。
理由として考えられるのは、テレ東版『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』の方が話題性が優勢となったことが挙げられます。
遊戯王カードは世界レベルで有名になるほどの社会現象になり、アニメもテレ東版の方が人気を博しました。
そのため、東映版が取り上げられることは減り、一部では「黒歴史」として語られることも少なくありません。
しかしながら、東映版で武藤遊戯の声を担当した緒方恵美さんによると、東映版は2クール目に入ったころから視聴率が急上昇し、カードが爆発的に売れ始め、劇場版が決まるなど、高い人気を誇っていたことが伺えます。
また、現在でも東映版『遊☆戯☆王』はマニア的な人気を博していることも確かです。
是非とも、再放送、DVD・Blu-ray化、動画配信が開始されることを願って止みません。
まとめ
今回は、テレビアニメ・東映版『遊☆戯☆王』のあらすじや魅力について解説しました。
東映版は、カードバトルが主流になった後のシリーズにはない、多彩な種類のゲームを題材にしたストーリーが売りとなっています。
また、カリスマ性のあるカッコいい闇遊戯や、可愛さ満載の女性キャラクター・野坂ミホなど、東映版にしかない魅力が数多く詰まっています。
また、テレビアニメ第2作目『遊☆戯☆王 デュエルモンスターズ』が人気を博した関係上、東映版はDVD・Blu-ray化や動画配信などは行われておらず、視聴は困難を極めています。
しかし、VHS版は今でも中古品として取引がされているため、視聴できる可能性は0ではありません!
是非、東映版でしか味わえない『遊☆戯☆王』の世界を堪能してみて下さい!