『【推しの子】』は、人気アイドル・アイの復讐を果たそうとする「アクア」と、アイの遺志を受け継いでアイドルとなった「ルビー」という、アイの2人の子供の物語となっております。
そして、漫画「第9章 映画編」では遂に物語は佳境を迎えることになります。
そんな「映画編」で初登場したのが、天童寺まりなという人物です!
まりなは、ルビーとの関係性も深く、存在が気になる人物といえます。
そこで本記事では、天童寺さりなの人物像やルビーとの関係などについて解説します。
※本記事では、漫画『【推しの子】』11巻以降のネタバレを含みます。
天童寺まりなとはどんな人物なのか
ここではまず、天童寺まりなの人物像に迫ります。

天童寺まりなとは、どんな人物なのでしょうか?
天童寺まりなは、広告代理店を運営する中年女性です。
劇中での誕生日の写真からは、年齢は54歳で、家族構成は夫・娘・息子・ペットの犬であると思われます。
大の酒好きのようで、家族からも「のみすぎないでね」と忠告されるほどの酒豪っぷりです。
また、未成年のアクアに対しても「お酒が飲めるようになったら速攻で飲みに行きましょ!」と誘うなどアクティブな一面も覗かせます。
また漫画121話では、元スケート選手であったことが明かされています。
ルビーの前世・さりなの母!
そんな天童寺まりなですが、星野ルビーともただならぬ関係があります。
まりなは、ルビーの前世である「天童寺さりな」の実の母親なのです!
娘・天童寺さりなは生まれつき病弱で、「退形成性星細胞腫」で宮崎県の病院に入院していた少女です。
母・まりなは、さりなの見舞いには頻繁には行っておらず、さりなが亡くなる間際にも訪れませんでした。

2人の関係性は何だか不穏ですね。
そして、さりなは自身が「推し」と崇める人気アイドル・アイの子供「ルビー」に転生します。
天童寺まりなの初登場は何話?
天童寺さりなが初登場は、第9章「映画編」の漫画118話からです。
「映画編」では、アクアが遂にアイを殺した犯人が「カミキヒカル」であることを突き止めます。
そしてアクアは自ら脚本を担当した、アイの伝記映画「15年の嘘」を企画し、カミキへの復讐の最終段階へ進むのでした。
この「15年の嘘」は、ルビー・有馬かな・MEMちょ・黒川あかね・不知火フリルなどがキャストとなり、監督は五反田泰志が務めることになります。
そして、この映画を支援する広告代理店の代表こそが天童寺まりななのです!
ここに来て、因縁のあるルビーとまりなが交わることになり、ますます目が離せない展開となりそうです!
天童寺まりなとさりなの関係性は?
天童寺まりなとさりなの関係は、少し特殊な親子関係と言えるでしょう。
2人のやりとりの奇妙さは、漫画120話で如実に現れています。
120話のルビーの回想シーンでは、見舞いに来たまりなに対して、さりなは敬語で話していました。
さりなが母親に対して敬語を使う理由は、120話時点では明確には語られていません。
しかし、2つの理由が考えられます。
①:天童寺家がもともと礼儀を重視し、さりなも厳しく躾けられていた?
②:さりなは母親に対して、ある種の恐怖心を抱いていた?
①の理由については、まりな自身の性格の大らかさ、誕生日パーティーの写真のフランクさから厳格な家庭である可能性は低いように思われます。
そして、より可能性が高いのは②であろうと思われます。
まりなが見舞いに来た際に、さりなは嬉々として話しかけますが、逆にまりなは直ぐに帰ってしまうのです。
そんなまりなを見て、さりなは「本当に自分は母親から愛されているのか?」と不安になってしまうのでした。
つまりさりなは、母親から愛情を受けられなくなることに恐怖していたのです!
そのため、母親に対して敬語で話し、ご機嫌を取ろうとしていたのではないでしょうか。

まりなとさりな。2人の間には歪な親子関係がありそうですね。
天童寺まりなはクズ親なのか?
天童寺まりなは、クズ親なのでしょうか?
実際にまりなは、さりなの見舞いにはあまり顔を出しておらず、さりなが亡くなる間際にも見舞いに来ませんでした。
これには、さりなと仲良くなった研修医時代の雨宮吾郎(アクアの前世)も憤りを見せていました。
さらに「映画編」では、アクアとなって天童寺まりなと再会した時も、さりなは”地獄にいた”と再認識しています。
では、なぜ天童寺まりなは娘の見舞いに来なかったのでしょうか?
見舞いに来なかった真相
漫画121話では、ついに天童寺まりなの真相が明らかになります。
そこでは、元々まりなはさりなに対して愛情を注いでいたことが語られています。
しかし、さりなが病気となったことで、まりなは「娘を失うこと」に恐怖して次第に見舞いに行かなくなってしまったのでした。
更にまりなは、さりなの訃報を聞いた際には悲しみに暮れるものの、その後は新しい娘と息子を産んだことで笑顔を取り戻し、さりなのことはスッカリ忘れてしまった様子です。
以上のように、まりなは元々はさりなに対する愛情はあったようですが、さりなが病気になるにつれて愛情が薄れていったと言わざるを得ません。
その点から言えば、まりなはクズ親と呼ばれても仕方ないでしょう。
しかしその裏には、”母親の娘を失う恐怖”があった点も見逃せません。
まとめ
今回は、漫画『【推しの子】』に登場するキャラクター・天童寺まりなについて解説しました。
ルビーの前世である天童寺さりなの母親であり、さりなと仲が良かった雨宮五郎の記憶をもつアクアとも因縁のある人物です。
また、まりなは物語が佳境を迎えようとしている「映画編」の中でも、重要キャラクターの1人と言うべき存在です。
ルビーやアクアとの絡みもどうなるのか、とても気になる展開になりそうですね!