『ちはやふる』最終回は、内容に関しても絶賛派と否定派に分かれ、展開に納得がいかないというファンの声もありました。。
『ちはやふる』とは2007年より『BE・LOVE』で連載開始された末次由紀先生の漫画で2022年8月1日発売の『BE・LOVE』9月号の247話をもって堂々の完結を迎えました。
この作品は、競技かるたを題材とした恋愛少女漫画です。転校生の綿谷新との勝負でかるたの面白さを知った綾瀬千早が綿谷新や幼馴染の真島太一と共に切磋琢磨し、「かるたの世界一」を目指すというストーリーとなっています。
また、千早・新・太一の三角関係の恋愛模様の行方も物語の焦点となっています。最終回では名人クイーン戦の決着、千早は新と太一のどちらと付き合うのか、が最大の見どころとなっていました。
今回は、『ちはやふる』最終回の名人クイーン戦の勝敗や千早たちの恋愛の行方などをご紹介し、納得がいかないという意見についても考察していきたいと思います。
※本記事は『ちはやふる』247話のネタバレを含みます。
名人クイーン戦の勝者は誰?
名人・クイーン戦第5試合、最終盤―――!
『ちはやふる』50巻あらすじ|漫画公式サイト
名人・クイーン戦ともに、第5試合、しかも運命戦。
「読まれたほうがクイーン」という状況で、千早が詩暢に送った札とは…!?
15年間の連載、ついにフィナーレ!! 大学生になった千早に会える番外編も収録☆
『ちはやふる』最終章では綾瀬千早と現クイーン・若宮詩暢によるクイーン戦、綿谷新と現名人・周防久志の名人戦が繰り広げられました。名人クイーン戦の勝者となるのは誰なのでしょうか。
結論から言うと、クイーン戦では綾瀬千早、名人戦では綿谷新が勝利します。新クイーン、新名人の誕生です。
新は勝利者インタビューで、5試合目前に食べた亡き祖父との思い出の味「ソースかつ丼」が勝因だと語ります。
祖父との邂逅によって自分のかるたを取り戻し、勝利できたのです。祖父・綿谷名人の再来にして、史上最年少の名人誕生となりました。
千早はずっと憧れの存在であった姉・千歳に世界一になったことを泣いて喜ばれます。千歳は千早が誰よりも認めてほしかった相手でした。千早の「かるたで世界一になる」という目標はこうして叶ったのです。
太一は「来年は自分が新を倒す」ことを宣言します。それを聞いた千早と新はハイタッチをし、3人で抱き合い勝利を讃えました。こうして激闘の名人クイーン戦は幕を閉じたのです。
千早が告白した相手は太一!
最終回のもう一つの焦点が千早は太一と新のどちらと付き合うかです。
千早が告白した相手は新ではなく、太一でした。卒業の日、千早は太一は東京大学を受験しなかったと聞き、太一を探します。
太一がいたのは競技かるた部の部室でした。ここは以前、太一が千早に告白して振られてしまった場所でもあります。
太一は京都大学を受験することに決めたのでした。海外進学ではないことにほっとする千早ですが、離れ離れになることに違いはありません。
太一は「俺たちはかるたがあるからまた会える」と千早を励まします。これは昔、千早が言った言葉でした。
この時に千早は太一に告白されたことを思い出します。太一の告白は「歌」だと捉えていました。千早は自分は「歌」のようにはできないけれど、自分の気持ちを伝える決心をします。
千早は太一に「好きだよ」と告白をしました。一度振られているため驚愕する太一ですが、千早の告白を受け入れます。こうして、千早と太一は晴れて結ばれることになったのです。
太一エンドは納得がいかない?
千早と結ばれたのは太一でしたが、この結末に「納得がいかない」というファンの方もいるようでした。ここでは、なぜファンの間で賛否が分かれているのかについて見ていきたいと思います。
それは、千早と結ばれる相手が新でなかったからということが一番大きな理由です。
これまでのストーリーの中では千早と新の恋愛関係を示唆させる要素が多くあったため、太一エンドは予想外だったという方も多いようでした。
また、太一エンドだとしてもなぜ千早は太一に想いを寄せるようになったかが十分に描かれていないという意見もあります。
千早と新はお互いが想いを寄せているような節が随所に散りばめられていました。そして新は千早に告白をしています。
千早はその告白に対して、かるたで世界一になった後で返事をすると新に約束をしていました。最終回ではそれに該当するシーンは描かれておらず、新との関係はどうなってしまったのか分からずじまいとなっています。
また、太一も千早に告白をしていますが、千早は太一の告白を断っています。一度振っているにも関わらず、今回は千早の方から太一に告白しています。太一からも「今更?」と言われるほどでした。
一体、千早にどのような心境の変化があったのか、とても気になるところですね。
千早が太一を選んだ理由
ずばり千早が太一を意識したのはクイーン戦で太一の姿を見たときです。
4試合目で太一が現れたのを確認すると、千早は太一が以前「千早のことが今でも好きなのかは分からない」と言ったことを偶然聞いてしまったことを思い出します。
元々は恋愛感情じゃなくても太一は千早にとって特別な存在であったことは確かです。
5試合目では自陣と敵陣が1枚ずつとなり勝敗が運命に委ねられるという「運命戦」となってしまいます。残る札は「せ」で読まれる札と「たち」で読まれる札です。
千早は若宮詩暢にどちらかを送ることになりますが、この時に太一の方を見ます。
千早は太一との思い出を振り返り、常に自分の隣にいてくれたのは太一であったと実感します。千早は「たち」と太一は音が似ているため、「たち」は太一の札だと言ったこともありました。
千早は「せ」の札を送り、「たち」を自陣に残します。勝負は「たち」が読まれ、千早が勝利します。
この時、千早は自分の運命を「たち」の札、いつも見守ってくれていた太一に委ねたのだと思います。土壇場での太一路線となりましたが、いつも千早のそばにいたのは太一であることには変わりはありません。
運命は最後、ちはやぶる神々のみぞ知る世界です。
まとめ
今回は『ちはやふる』最終回の勝負の行方と千早の恋の行方についてご紹介しました。
千早と結ばれる相手が太一であるべきか、新であるべきかを巡りファンの方の間でも意見が分かれる形となりました。
それだけ『ちはやふる』という作品が愛され、白熱するほど真剣に読まれていたという証であると思います。
千早・太一・新の関係がどうなったのか、とても気になるところです。番外編などで描かれることを期待したいと思います。


コメント