『メイドインアビス』とはアビスという大穴の秘境を冒険する少女・リコの物語です。テレビアニメ第2期『メイドインアビス烈日の黄金郷』では人間ではない異形の存在である「成れ果て」が住む村「イルぶる」を訪れます。
成れ果て村には、個性的な成れ果てが登場します。前回はファプタ・ベラフ・マジカジャを中心にご紹介しました。
今回は、脇役だけど可愛らしい魅力がある「愛すべき成れ果て」5選をご紹介します。是非、この記事を読んで本編のどこに登場するのか改めて観てみて下さい!



成れ果て・イルぶるとは
「愛すべき成れ果て」をご紹介する前に、成れ果て・イルぶる・価値・精算とは一体何なのかについて解説します。
成れ果てとは、アビスの六層から五層に移動した際に受ける「アビスの呪い」よって人間ではないクリーチャーの姿になったものを指します。劇中では、リコの仲間・ナナチが初めての成れ果てとして登場します。
イルぶるとは六層「還らずの都」にて成れ果て達が形成している村の名前です。ここでは、多種多様な成れ果てが生活しています。イルぶるの成れ果てでは、「価値」を大切にしており、「価値」の等価交換によって成り立っています。
一方で、イルぶるには恐ろしいルールが存在します。それは「精算」という行為です。精算とは、相手の「価値」を傷つけたり、侵害した場合には村自身の意思によって侵害した「価値」と同程度の自分の「価値」を取り上げられてしまうというルールです。
恐ろしいのはそれだけではありません。自分の持っている「価値」を全て没収しても釣り合わない場合は、代償として身体を八つ裂きにされてしまうということです。
このようにイルぶるの成れ果ては独特な価値観やルールで生活しています。では、イルぶるにはどんな成れ果てがいるのか、見ていきましょう!
マアアさん
まずご紹介するのは、全身がピンク色の可愛らしい成れ果て「マアアさん」です。
マアアさんのプロフィール
名前:マアアさん
種族:成れ果て
価値:ぬいぐるみ
能力:力持ち
CV:市ノ瀬加那
マアアさんは名前で呼ばれていないため本名は不明です。「マアア」と鳴くことからリコが命名しました。
全身ピンク色で可愛らしい見た目をしていますが、お尻だけがおじさんのようにゴツゴツしていることが特徴です。身体は自由に伸び縮みができるという謎めいた性質も持っています。
ぬいぐるみが好きで自分の「価値」とし、身体の中に大切に忍ばせています。リコの連れているペット・メイニャのことも好きであり、頭の上に乗せたりと可愛がっています。
無惨な「精算」とリコとの友情
マアアさんはリコと会った当初、メイニャを潰してしまいます。リコの「価値」であるメイニャを潰してしまったマアアさんは「精算」を受けることになってしまいます。
マアアさんは自分の大切なぬいぐるみを引き裂かれてしまい、生産しきれない分は身体を八つ裂きになれてしまいます。
しかし、「精算」を受けたことでマアアさんは改心しました。またもや他の成れ果てにメイニャが傷つけられようとした時に、マアアさんが駆けつけます。持ち前の怪力を活かしてメイニャを取り返します。
これによってリコと仲直りをし、「マアアさん」と呼ばれるようになります。
最初は容赦なくメイニャを潰して視聴者をドン引きさせたマアアさんですが、無事にリコやメイニャと仲良くなり、ほっとする一幕でした。
ムーギィ
次にご紹介するのは、世話好きで姉御肌な成れ果て「ムーギィ」です。
ムーギィのプロフィール
名前:ムーギィ
通称:オカミさん
種族:成れ果て
価値:料理
CV:斉藤 貴美子
ムーギィは、リコとマアアさんが訪れた食堂のオカミさんです。
料理を「価値」として提供していると思われます。欲しい味と香りを言えば、何でも作れてしまうという凄腕です。リコには、「成れ果ての睾丸焼き」というぶっ飛んだ料理を振舞いました。
睾丸はどうやって手に入れているのでしょうか。恐らく睾丸を「価値」として取引している成れ果てがいるのだと思われます。ムーギィは代わりに料理を振舞っているのかもしれませんね。
色々なお客が来るため様々な言語を覚えており、リコが話す共用語を話すこともできます。マジカジャと並んで共用語を理解して話せる数少ない成れ果てです。

世話好きで頼りになる姉御肌
ムーギィは大変な世話焼きで時には頼りになるリーダー格のような存在です。
成れ果て村の言葉を学びたいというリコを自室に招き、丁寧に教えてあげます。それだけではなく、リコが仲間のレグとナナチを探していることを話すと二人が行きそうな場所を教えてあげるなどの親切さをみせます。
成れ果て村に原生生物オオガスミが侵入した際には、市場を守るために他の成れ果てと共に武器を持って立ち上がります。そして、「一緒に戦う」というリコに対して優しく語ります。
「お前の価値はロボ(レグ)とふわふわ(ナナチ)に使いな。リコはここで果てちゃダメだ。」
その後、自分の「価値」を犠牲にしてでも成れ果て達に協力して戦ったリコを心配し、優しく労わってあげています。
ムーギィは姉御肌で頼りになる一面もあります。そして、他者に対する優しさが溢れ出る魅力的な成れ果てです。
メポポホン
次にご紹介するのは、口調が可愛らしい成れ果て「メポポホン」です。
メポポホンのプロフィール
名前:メポポホン
本名:不明
種族:成れ果て
価値:宿屋
CV:石原夏織
メポポホンはリコが宿泊したハニースク(宿屋)の主人です。
宿に客人を泊めることを「価値」としているようです。ちなみに「メポポホン」は本名ではなく、あだ名です。あだ名は「居眠りさん」という可愛らしい成れ果てです。
頭には枕を乗せており、いつも眠たそうな表情をしています。この虚ろな眼が何とも言えない可愛さを物語っています。ちなみに頭の枕はただの飾りであり、本当の枕は店のカウンターに置いています。
滅多に喋ることはありませんが、時にはゴニョゴニョとした口調で話します。リコも要領を得ないようですが、メポポホンの喋り方は何とも言えない可愛らしさがあり、落ち着いて聞いていられる安心感を与えてくれます。
メポポホンの恋人
おっとりとしたメポポホンですが、なんと恋人がいます!
恋人はにょろっとした成れ果てで、名前は不明です。いつもハニースクに居り、メポポホンの頭の上に乗っています。メポポホンと同じく無口で、それが理由で気が合うのかもしれません。
第6話では、成れ果て村に侵入した原生生物オオガスミを倒すためにメポポホンと共に参戦します。その時もメポポホンの頭に乗っている姿が最高にかわいいです。
メポポホンの恋人は注意して観なければ見逃してしまうほど、さりげなく登場しています。本編のどのシーンに登場するのか、是非探してみて下さい!
パッコヤン
次にご紹介するのは、出番は少ないながらも、見た目で存在感を残す成れ果て「パッコヤン」です。
パッコヤンのプロフィール
名前:パッコヤン
種族:成れ果て
価値:不明
特徴:単眼
CV:美坂朱音
パッコヤンは眼が一つという、かなり大きなインパクトを与えた女性の成れ果てです。何を「価値」としているのかも分かっておらず、まさに謎めいたキャラクターです。
第6話では、村に侵入した原生生物オオガスミを倒すために立ち上がった成れ果ての一人であり、リコと協力してオオガスミを倒すなどで活躍しています。
パッコヤンの正体は一体何なのでしょうか。
実は元ガンジャ隊員でヴエコと親しくしていた!
第6話では、一瞬しか登場していない成れ果て・パッコヤンですが、実は他のシーンでも登場しています。
パッコヤンは過去編にてガンジャ隊のメンバーとして人間の姿で登場していました。パッコヤンは成れ果て村の住人の中でも珍しい元ガンジャ隊の生き残りの成れ果てなのです。
ガンジャ隊とは、かつてアビスの底に理想の黄金郷を求めて冒険に出た決死隊です。彼らはアビスの深界六層「還らずの都」まで辿り着きます。そして、ガンジャ隊は自ら黄金郷を作りました。それこそが成れ果て村「イルぶる」だったのです。
ガンジャ隊のメンバーは人間の姿を捨て、成れ果てとなり、「イルぶる」で生活することを決めます。その一人がパッコヤンだったのです。
人間の頃のパッコヤンはガンジャ隊のリーダー格・ヴエロエルコ(ヴエコ)という女性と親しくしていました。第7話では、共に水の調達を行っています。しかし、二人の関係はそれだけではありません。
パッコヤンとヴエコは肉体関係にありました。ヴエコはガンジャ隊の中では「お世話担当」でした。これは、隊員との肉体関係を表しています。
アニメでは描かれてはいませんが、漫画『メイドインアビス』8巻ではパッコヤンとヴエコが交尾をしているシーンが存在します。
脇役でありながら衝撃の内容を持っているパッコヤンでしたが、ヴエコとの関係に想像が膨らみますね。今後のパッコヤンの活躍に期待です!
まとめ
今回は、『メイドインアビス烈日の黄金郷』に登場する「愛すべき成れ果て」をご紹介しました。
イルぶるの成れ果てはどれも個性的で可愛らしいものばかりです。
それぞれ違った性格や価値観の成れ果て達と客人としてやって来たリコ・レグ・ナナチはどのように交流して受け入れられていくか、が物語の一つの焦点になります。
リコと成れ果て達の活躍は是非、『メイドインアビス烈日の黄金郷』本編をご覧ください!



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