『メイドインアビス 烈日の黄金郷』は、2022年7月より放送されているテレビアニメ作品です。原作はつくしあきひと先生原作の漫画『メイドインアビス』です。
テレビアニメ第1期『メイドインアビス』、1期の総集編として再構成された『【前編】旅立ちの夜明け』と『【後編】放浪する黄昏』、そして新作劇場版『メイドインアビス 深き魂の黎明』といったシリーズが公開されてきた人気作品です。
『烈日の黄金郷』はテレビアニメ第2期となります。今回は既に放送がスタートした第1話「羅針盤は闇を指した」の内容・見どころなどをご紹介します。
メイドインアビスの世界観
奇妙奇怪な原生生物が棲み、貴重な遺物が眠る秘境の大穴「アビス」。多くの探窟家が憧れを抱き、アビスの底へと潜るが、そこにあることは良いことばかりではありません。
「アビスの呪い」というアビスを上へと昇るときに「上昇負荷」がかかり、深く潜れば潜るほど呪いは強くなり最悪死に至ります。
最高位の探窟家である「白笛」を目指す少女・リコは白笛であり現在はアビスに潜っている母・ライザからの「奈落の底で待つ」という手紙を発見します。
そして、アビスに強い憧れを抱くリコはアビスの底から来たロボットの少年・レグと共にアビスの冒険の旅に出るというストーリーです。
一見すると、少年少女によるワクワクする明るい冒険譚のように見えますが、『メイドインアビス』は鬱展開と呼ばれるほどダークで奥深い内容になっています。
アビスへの憧れを利用され人間でない成れ果てにさせられてしまったナナチやミ―ティーなど辛い運命を背負わされるキャラクターも多く登場します。
ただ単に鬱展開という訳ではなく、冒険を続けられなくなってしまった人々の想いも受け止めてリコ達は更なる冒険に挑んでいくというコンセプトが本作の魅力です。
今回の『烈日の黄金郷』では、リコ・レグ・ナナチ達が遂に深界六層「還らずの都」に行きつき、「成れ果て村」を訪れるといった内容となっています。
第1話 あらすじ
第1話「羅針盤は闇を指した」のあらすじは以下の通りです。
黄金郷を求めて旅する決死隊「ガンジャ」。隊の一員・ヴエコが持つ「星の羅針盤」を頼りに未開の地の航海を続けていた。ある日、激しい嵐がガンジャ隊の船団を襲う。次々に他の船が波にのまれていく中、羅針盤が屹立していることに気づいたヴエコ。隊のリーダーであるワズキャンにすぐさま知らせたその時、嵐の向こうに島が現れる。ようやく辿り着いたその島で、ガンジャ隊は見渡す限りの巨大な大穴を見つける。
ストーリー|アニメ「メイドインアビス」公式サイト
物語の前半は黄金郷を目指してアビスの底に挑むガンジャ隊、後半は六層へ挑むリコさん隊の二重構造になっているのが第1話の特徴です。
原作ではリコとガンジャのストーリーは別々となっていましたが、テレビアニメでは二者が時代が違うにもかかわらず呼応しているかのような感じがあり、ストーリーに深みを出しています。
身寄りがなく壮絶な過去を歩んだ少女・ヴエロエルコ(ヴエコ)はそれを忘れられる黄金郷へ行くことを夢見て、アビスに挑む決死隊ガンジャに入り、隊長ワズキャン、ベラフと共に三賢と呼ばれるようになります。
アビスではイルミューイという現地の少女が案内役として加わり、ヴエコはイルミューイと親密な関係を築いていきます。
一方月日は流れ、ボンドルドとの死闘を終えたリコ・レグ・ナナチは白笛となったプルシュカを仲間に引き入れたことで六層へ良きことができるようになりました。
リコたちは止まることなく、五層を後にし六層へと進みます。ヴエコとリコ、不安と期待を膨らませ、六層「還らずの都」へと向かっていくことになります。
二度と戻ることのできない旅の始まりだったのです。
第1話 見どころ
ここでは第1話「羅針盤は闇を指した」の見どころを紹介します。
ヴエコと星の羅針盤
物語はヴエコの視点で始まります。身寄りがなく引き取られた男には酷い虐待を受ける日々でした。そんな中、黄金郷を指し示す「星の羅針盤」を手に入れたヴエコはまだ見ぬ黄金郷に憧れを抱きます。
「羅針盤が屹立するところにそれはある」―。ヴエコは過去と決別するために決死隊ガンジャに入り、黄金郷を目指すのでした。
ヴエコは酷い虐待を受けたせいかオドオドして自信のない性格のようです。しかし、星の羅針盤と出会ってからは過去に囚われたくない、自分を変えたいという強い意志を感じられるキャラクターとなっています。
決死隊ガンジャのワズキャン・ベラフ・ヴエコ・イルミューイ
ガンジャ隊のメンバーそれぞれ個性の違うメンバーが登場します。
ワズキャンはガンジャ隊の隊長で頼りになる存在です。病気の予防として生きた虫を平気で食べてしまうこともあります。先行きに不安があるヴエコとは対照的に楽観的な性格でヴエコたちを励ましている優しさも兼ね備えています。
ベラフはクールで冷静な性格で外見も内面もかっこいいキャラクターです。自分に自信を持てないヴエコに対し、美しさの本質は「眼」にあると教えます。
醜くなっても、理不尽にあっても「憧れへの眼差し」持つことを解く哲学的な一面があるキャラクターです。
このワズキャン・ベラフ・ヴエコはガンジャ隊の「三賢」と呼ばれます。
アビスについてからは現地住民の少女・イルミューイが案内役として加わります。イルミューイはヴエコに良く懐いている可愛いキャラクターです。
イルミューイの背中には入れ墨で「子供が産めない」ことが書かれていることが判明します。このイルミューイこそが今後の展開のカギを握る重要なキャラクターなのです。
深界六層を目指すリコ・レグ・ナナチ
リコさん隊は六層へ行く乗り物に乗り込みます。一番の見どころは乗り物内の祭壇らしき場所でリコが脱糞をするシーンです。
リコ達が連れているメイニャという小動物が排泄しているのを見て催してしまうリコ。レグは六層には何が起こるか分からないため今のうちに済ましておくべきだと進言します。
黎明卿ボンドルドはナナチの目に細工をしており、ナナチが見たものをそのまま見ることができます。ナナチはあろうことかリコが催したものを見て、ボンドルドに見せつけてしまうというシュールな展開が楽しめます。
このリコの脱糞シーンは音がリアルなところが特徴的です。食事中に視聴することはオススメできませんので注意してご覧ください。
深界六層「還らずの都」
ヴエコやリコが訪れた「還らずの都」はアビスの深界六層に位置します。深さは13000m~15500mまであり、ここでのアビスの呪いは「人間性の喪失もしくは死」。
つまり、六層まで来てしまうと人間が人間のまま帰ることができない場所なのです。
ナナチは黎明卿と呼ばれる白笛・ボンドルドの非人道的な実験によって六層の呪いを受け、人間の形を失った「成れ果て」となってしまいます。
六層ではナナチのような成れ果てが形成した村「イルぶる」があり、リコ達はそこを訪れます。「イルぶる」の誕生秘話、そこに決死隊ガンジャが大きく関わっており、二つの物語はここで繋がるのです。
まとめ
今回は『メイドインアビス 烈日の黄金郷』の第1話「羅針盤は闇を指した」の内容や見どころを紹介しました。
一見すると冒険活劇のように見えますが、「二度と戻ることのできない」というところから今後の不穏で不吉な展開が予想されることは拭いきれません。
リコやヴエコの今後の冒険から目が離せません!ぜひご視聴してみて下さい!