『うちの師匠はしっぽがない』はTNSK先生原作の漫画で、2022年10月にはテレビアニメ化もされている人気作品です。
この作品は、人間に化けることのできるタヌキ「まめだ」が、同じく人間に化けて落語家になっているキツネ「大黒亭文狐」に弟子入りし、落語家を目指すというストーリーです。
落語とファンタジーを掛け合わせた痛快な作品です。日常系アニメが好きな方には特にオススメです。
注目すべきはまめだと文狐の関係です。2人の関係はどのようなものなのでしょうか?
本記事では、『うちの師匠はしっぽがない』の概要・まめだと文狐の関係・見どころについてご紹介します。

『うちの師匠はしっぽがない』はどんな話?
『うちの師匠はしっぽがない』は ”落語ファンタジー” といっても、どのような内容なのでしょうか?
ここでは、『うちの師匠はしっぽがない』のあらすじや世界観についてご紹介します。

それでは、早速あらすじをみていきましょう!
時は大正時代。
あらすじ|TVアニメ「うちの師匠はしっぽがない」公式サイト
いつか人間を化かしてみたいと夢見る豆狸少女のまめだは長老の使いで大都会・大阪へ。
そこで人を化かそうとするが失敗ばかりするまめだは、ある日落語家と名乗る黒髪美女の大黒亭文狐と出会い落語の世界に触れる。
話術だけで人を化かすことができる落語に興味をもったまめだはある決断を下す。
舞台は大正時代の大阪です!
豆狸の女の子・まめだは、人間を化かすために都会へ旅立った父親に憧れ、「自分も人間を化かたい」という一心で大阪へ行きます。
しかし、大阪の人間は狸の変化などには驚きもせず、逆に失敗の連続で反感を買ってしまい、まめだは早々に大ピンチとなります。
そんな中、まめだが出会ったのが寄席でひと際人気を博す女流落語家・大黒亭文狐だったのです!
文狐は話術だけで人を化かしていると知ったまめだは「自分も話術で人を化かしたい」と思い、文狐に弟子入りを志願します。
しかし、この文狐も実は人間社会に溶け込んだ「化け狐」だったのです!まめだと文狐の奇妙な師弟関係、果たしてまめだは落語で人を化かすことができるのでしょうか?
大阪弁の独特なリズムで活気づいている大正時代・大阪。そこにユーモア溢れるまめだ達の生き生きとした姿が存分に描かれています。
まさに『うちの師匠はしっぽがない』は見ていて元気が出る、心温かい作品なのです!
うちの師匠はしっぽがないの見どころ
ここでは『うちの師匠はしっぽがない』の見どころを3つご紹介し、作品の魅力に迫ります!
まめだの成長がテーマ!
『うちの師匠はしっぽがない』は、まめだの成長が重要なキーとなっています。
まめだは文狐の弟子として炊事・掃除などをこなしていましたが、なかなか落語を教えてくれない文狐に不満を抱いていました。
しかし、寄席で働く人々を目の当たりにし、日々の生活が落語に繋がっていくことを知ります。このように、まめだは毎話毎話成長していく過程が分かります。
そして、この成長が落語にどう活かされるのかが焦点となっていきます。まめだの今後の成長っぷりに期待大です!
かわいい女性キャラクターが続出!
『うちの師匠はしっぽがない』では、まめだの他にも様々な可愛さを持つ女性キャラクターが魅力の一つとなっています。
勝気ながら言葉遣いの節々にお上品さと天真爛漫さが垣間見える椿しららはまめだより少し先輩の落語家少女です。まめだには最初トゲトゲしい態度を取っていましたが、徐々に打ち解けていきます。
しららは小動物のような可愛さを持っていますが、前座で披露する落語とのギャップに要注目です!
他にも、男勝りで酒豪なお松や寡黙ながらモフモフに目がない小糸など個性的な女性キャラクターが続々登場します!
そんな可愛いキャラクターが勢ぞろいする中でも、意外な可愛さを見せるのが大黒亭文狐です。
アニメ第3話にて、寄席「春来亭」で働く椿しらら達を見たことで人間について理解していったまめだが「もっと化かしたくなった」と言います。
それを受けて文狐は「せやろ?」と言ってニッと笑います。この少しいたずらっぽく微笑む感じが最高級の笑顔を物語っています。
この文狐の「せやろ?」のシーンは原作者であるTNSK先生も唸るほどの屈指の名シーンです!
文狐の笑顔のかわいさは、是非『うちの師匠はしっぽがない』第3話「よう仕事見とき」でご覧ください!
軽快な大阪弁と上方落語を解説!
アニメ『うちの師匠はしっぽがない』では毎話、上方落語が披露されます。落語パートはそれだけで一つの物語となるような本格的なもので、落語好きの方は更に楽しめるポイントです。
上方落語とは、大阪・京都を中心に演じられてきた落語です。「見台」と呼ばれる机に「子拍子」と呼ばれる拍子木を打ち付けたり、太鼓や三味線の演奏が入ったりすることが特徴的です。
上方落語では、大阪弁を使うことが特徴的です。アニメ第4話では、まめだも大阪弁の独特な言い回しやリズムを掴むことに苦労する姿が描かれていた程です。
落語パートでは特に文狐の可愛らしい大阪弁を堪能できます!方言萌えの方にも是非ともオススメです!
更にエンディングテーマの後には、「豆知識」として劇中に披露された上方落語をまめだが解説してくれます!
落語に詳しくない方でも理解しやすい工夫が随所に見られ、より『うちの師匠はしっぽがない』を楽しめること間違いなしです!
まめだと文狐は百合?気になる関係性は?
『うちの師匠はしっぽがない』は、可愛らしい女性キャラクターが数多く登場するため「百合もの」なのではないか、という声も上がっています。
特にまめだと文狐の関係は「百合」なのか?気になっている方も多いと思います。ここでは、2人の関係と百合についてご紹介します。
必見!まめだと文狐のイチャコラ♡
まめだと文狐の関係は弟子と師匠であり、ストーリーもまめだが落語家になるために日々修行に邁進していくところに重きが置かれています。そのため、最初は「百合」と感じるシーンは特別多くはありません。
しかし、2人の仲が深まっていくと、師匠と弟子を超えて「友達」のような関係になっていきます。まめだと文狐がイチャコラとじゃれ合っているシーンも増え、「百合」を感じずにはいられません!
コミック2巻では、三味線を忘れた小糸のために三味線に変身するまめだの姿が描かれます。まめだのおかげで無事に寄席を終えた後、文狐は三味線に化けたまめだで演奏します。
そして、文狐の演奏のくすぐったさに我慢できなかったまめだは人間の姿に戻ってしまうのです!人間の姿に戻って着物もはだけたまめだと文狐のイチャコラシーンは間違いなく百合シーンです。
このように、まめだと文狐の関係が深まってからは、ふとした瞬間に現れる百合シーンを楽しむことができます!
上方落語の世界観に百合を!
まめだと文狐の仲が深まるに連れて展開されていく「百合」シーンですが、その背景には原作者であるTNSK先生が『うちの師匠はしっぽがない』に込めた思いと深い関わりがあります。
TNSK先生の思い、それは「上方落語の世界に百合を交えてポップにする」というものです!
TNSK先生はかつてのインタビューの中にて、上方落語への興味関心から『うちの師匠はしっぽがない』を制作されたことが語られています。
しかし、上方落語を大正時代の空気感のみで描いてしまうと「お堅いもの」になってしまい、現代の価値観ともズレが生じてしまう、という想いに至ります。
そこで、女の子のキャラクター同士の「百合」を交え、現代の価値観でも楽しめるポップなテイストにしたのです!
最初から「師弟」や「芸」といったテーマだと、重いですよね。落語の世界は最強の縦社会だし、(大正時代は)現代の価値観ともズレている。
「うちの師匠はしっぽがない」TNSKさんインタビュー 上方落語の世界、“百合”を交えてポップに漫画に|好書好日
そこをなぞるだけではストレスのたまる漫画になってしまいます。
そこで、女の子同士のポップなやり取りを加えました。例えばまめだは敬語を使いません。
「百合をガッツリ書いてやろう!」という意図は実は無いのですが、女の子同士という物は、年齢や立場が違ってもポップな掛け合いがしやすいのです。
以上のように、『うちの師匠はしっぽがない』の百合シーンは古典芸能である上方落語を現代の価値感の中でポップに描くために生み出されました。
百合文化が好きな方、女の子同士の楽しい絡みを観たいという方には特にオススメな作品です。是非、まめだと文狐のイチャコラに癒されてみて下さい!
まとめ
今回は『うちの師匠はしっぽがない』のあらすじや見どころ、百合シーンなどについてご紹介しました。
上方落語という伝統的な古典芸能を題材としている一方で、女の子同士の楽しい百合シーンを盛り込んでいるという斬新な作品です。
他にも、まめだの成長物語として楽しむことや、純粋に上方落語を楽しむなど多様な観方ができる作品でもあります。
是非、『うちの師匠はしっぽがない』本編でまめだの活躍をチェックしてみて下さい!