左翔太郎は、特撮番組『仮面ライダーW』の主人公であり、私立探偵にして仮面ライダーに変身するという一風変わったキャラクターです。
『仮面ライダーW』の続編の漫画作品で、2022年8月にテレビアニメ化もされた『風都探偵』でも左翔太郎は主人公であり、物語は翔太郎の視点で語られます。
『仮面ライダーW』ではコミカルな印象が強いですが、『風都探偵』では従来のイメージに加えて新たな左翔太郎像を確立しています。
『風都探偵』の左翔太郎はどのように描かれているのでしょうか?
本記事では、左翔太郎のプロフィールや謎の美女”ときめ”との関係、『仮面ライダーW』との重要な繋がりである過去についてご紹介します。
左翔太郎のプロフィール・声優
ここでは、左翔太郎のプロフィールから人物像に迫りたいと思います。

それでは早速、左翔太郎のプロフィールを見ていきましょう!
名前:左翔太郎
年齢:不明(20代後半程度)
職業:私立探偵
所属:鳴海探偵事務所
性格:ナルシスト、熱血漢
C V:細谷佳正
左翔太郎は、鳴海探偵事務所に勤める私立探偵です。
人探しよりも猫探しの方が得意というちょっと抜けているところもある探偵です。
一方で、彼が住む街「風都」に潜む怪人”ドーパント”と戦う仮面ライダーWでもあります。
性格はキザでナルシストであり、周りから呆れられたりもしますが、「依頼人は絶対に守る」ことを探偵のモットーとする熱血漢でもあります。
声優を務めるのは細谷佳正さんです。『テニスの王子様』白石蔵ノ介のような爽やかなイケメンの役から『ちはやふる』綿谷新のように低音ボイスの青年役まで演じ分けができる声優です。
『風都探偵』では、クールでもありコミカルなツッコミ役でもある左翔太郎を、低音ボイスを活かして演じられています。
また、『仮面ライダーW』で左翔太郎を演じられた桐山漣さんを彷彿とさせる適役です!
左翔太郎はハードボイルド?
左翔太郎を語る上で外すことのできない重要な言葉があります。それは”ハードボイルド”です。
ハードボイルドとは、探偵小説のジャンルの一つで「かたゆで卵」のように感傷や恐怖の感情には流されず、冷酷的に事件を追う探偵のことを指します。
左翔太郎は、ハードボイルド小説で知られるレイモンド・チャンドラーを愛読するほどハードボイルドに憧れています。
彼の性格がナルシストでキザなのは、ハードボイルドを気取っているからなのです!
しかし、実際の翔太郎は大事な場面でハメを外し、敵に自分の甘さを見せることでピンチに陥ってしまうなどハードボイルドとは程遠い男です。
そのせいもあって、相棒のフィリップや探偵事務所所長の鳴海亜樹子からは「半熟卵」を意味する”ハーフボイルド(未熟者)”と言われてしまっています。
確かに左翔太郎は、ハードボイルドとは程遠い未熟者のハーフボイルドですが、それは翔太郎の良いところでもあります。
翔太郎は罪は憎んでも人は憎みません。怪人ドーパントとなって犯罪に手を染めてしまった人間にも「許す」気持ちを忘れない、優しい心の持ち主なのです。
未熟者のハーフボイルドだからこそ弱い人間の気持ちが分かる、仮面ライダーに相応しい人物なのです!
左翔太郎は仮面ライダーW!
左翔太郎は仮面ライダーWの変身者ですが、左翔太郎ひとりでは変身することができません。
仮面ライダーWは、左翔太郎と相棒のフィリップの2人で変身するヒーローなのです。
変身方法は「ガイアメモリ」というアイテムをベルトに装着し、フィリップの「意識」を翔太郎に飛ばします。つまり、仮面ライダーWは左翔太郎の身体に翔太郎とフィリップの2人の意識を宿していることになります。
これによって”2人で1人の仮面ライダー”に誕生するのです!
左翔太郎が使うメモリはジョーカー・メタル・トリガー
2人はガイアメモリを3本ずつ持っており、フィリップは属性を表すサイクロン・ヒート・ルナで、翔太郎は装備を表すジョーカー・メタル・トリガーです。
ジョーカーは、黒いフォームで身体能力を格段に上げる性質があります。
メタルは、「メタルシャフト」という棒を武器とし、重量のあるボディが特徴です。
トリガーは、銃を使うフォームで3つの中でも最も火力があるフォームです。
中でもジョーカーは、翔太郎とは特別に相性の良いメモリです。ジョーカーは「切り札」という意味を持ち、まさに左翔太郎の切り札ともいえるフォームなのです!
左翔太郎と”ときめ”の関係は?
ここでは、左翔太郎と”ときめ”の関係についてご紹介します。
ときめは翔太郎にとって”どストライク”な美女
ときめは、”T字路の魔女”と呼ばれる謎の美女です。追いはぎを行い、後を追ってもT字路で消えてしまうことからそのように呼ばれています。
翔太郎は、『風都探偵』第1話の夜の街で運命的に出会います。翔太郎は、ときめを見て”どストライク”と言っていたので、かなりタイプな女性のようです。
ときめは当初、ドーパントの力で追いはぎをしていると疑われたものの、翔太郎の推理によって真犯人が別にいることが判明します。
更に、ときめは風都を影から支配する黒幕と重要な接点があり、ときめ自身も追われる身だったのです!
翔太郎と”ときめ”のキス
第3話では、翔太郎と”ときめ”の関係は急展開を迎えます。
事件の真犯人ではなかったものの、追いはぎの常習犯であったときめは警察に連行されることになります。
しかし翔太郎は、ときめが追いはぎだけではなく、人々をドーパントから守っていたことを見抜いていました。
その時になんと、ときめは翔太郎に感謝のキスをしたのでした!そして、「翔太郎のようなハーフボイルド」が好きと告げています。
ときめが、恋愛対象として翔太郎のことが好きなのか、この時点では不明ですが、時別な好意を寄せていることは確かです。
その後、ときめは照井竜の計らいで保護観察処分になり、左翔太郎の探偵助手になります。
一旦は良い感じな関係になったのですが、ときめが探偵助手になってからは恋人になる雰囲気はあまり無く、むしろ上司と部下のような関係になってしまいます。
2人が恋仲になる日は来るのでしょうか?今後の『風都探偵』の展開に期待大です!
左翔太郎の過去は?
『風都探偵』最終話にあたる第12話では、新たな局面を迎えるための重要なシーンとなります。
第12話では、ときめが「自分と関わりが深い敵組織”裏風都”の真実から逃げたくない」と思いから、ガイアメモリについて全て教えて欲しいと頼みます。
しかし、それは左翔太郎にとって辛い過去を打ち明けることになります。それこそが、『風都探偵』第1話の冒頭で流れた”ビギンズナイト”と呼ばれるです!

ビギンズナイトとは一体何なのでしょうか?
左翔太郎のビギンズナイトとは?
”ビギンズナイト”とは、「左翔太郎がフィリップと共に初めて仮面ライダーWに変身した夜」のことです。
言わば、「仮面ライダーW誕生秘話」なのです!
この時、左翔太郎は鳴海亜樹子の父・荘吉の元で探偵見習いをしてました。
鳴海荘吉は、とある人物からの依頼で”ミュージアム”という組織に幽閉されているフィリップという少年を助け出すことになります。
ミュージアムとは、『仮面ライダーW』にて登場したガイアメモリを風都にバラまく敵組織です。
『風都探偵』では既に壊滅しており、過去の負の遺産と化しています。
そして、フィリップ救出の際に事件が起きます。翔太郎が鳴海荘吉の言いつけを破ってしまったことで敵幹部に見つかってしまったのです!
それだけでなく、鳴海荘吉は敵の凶弾に倒れ、命を落としてしまうのでした!残された翔太郎とフィリップも窮地に立たされます。
その時に、フィリップが見せたものが、仮面ライダーWに変身できるガイアメモリです。
フィリップの「悪魔と相乗りする勇気、あるかな?」という言葉に乗せられた翔太郎は、Wに変身することで窮地を乗り切ったのでした。
これが左翔太郎にとっての”ビギンズナイト”、始まりの夜だったのです。
ビギンズナイトと風都探偵
左翔太郎にとってビギンズナイトとは、自分の軽率な行動で鳴海荘吉を死なせてしまったという苦い経験でした。
『風都探偵』第12話で、翔太郎はビギンズナイトを「できることなら生涯この胸に収めておきたいこと」だと語っています。
しかし、翔太郎はときめに打ち明ける決心をします。夜の港で翔太郎とときめの2人きり。これからビギンズナイトについて話す、というところで本編は終わってしまいます!
翔太郎の苦い過去を聞いたときめはどんな反応を示すのか、とても気になるところです!
また、ビギンズナイトの詳細については映画『仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010』で語られています。是非こちらもチェックしてみて下さい!
まとめ
今回は『風都探偵』の左翔太郎についてご紹介しました。私立探偵でありながら仮面ライダーWでもあるという一風変わった主人公です。
クールなハードボイルドに憧れるものの、甘い性格をしているがゆえに”ハーフボイルド”と呼ばれてしまうなどギャップが楽しいキャラクターでもあります。
しかし、情けない一面を臆面も無く、さらけ出してしまうところに、左翔太郎が愛される理由があるのかもしれません。
また、左翔太郎は『風都探偵』の今後のストーリーでも重要なキーワードとなる”ビギンズナイト”に深く関わっています。
ビギンズナイトについては、前作『仮面ライダーW』も合わせてみると詳しく理解できるため、是非チェックしてみて下さい!