岸辺露伴は、荒木飛呂彦先生の漫画『ジョジョの奇妙な冒険』第4部「ダイヤモンドは砕けない」に登場するキャラクターです。
この作品では、”スタンド能力”と呼ばれる特殊能力を駆使して戦うアクション漫画であり、テレビアニメ化や実写映画化もされています。
その中で岸辺露伴は、第4部の舞台となる架空都市・杜王町に住んでいる漫画家であり、”ヘブンズドアー”と呼ばれるスタンド能力を持つキャラクターです。
また、本編だけでなく『岸辺露伴は動かない』などののスピンオフ作品にも登場するなどの人気を誇っています。
そこで今回は、「岸辺露伴は何者なのか?」という疑問に迫るため、プロフィール・能力・モデルは誰か?・これまでの活躍などを解説します。
本記事では、『ジョジョの奇妙な冒険』『岸辺露伴は動かない』のネタバレを含む箇所がございます。
岸辺露伴は何者か?
ここではまず、「岸辺露伴は何者なのか?」に迫るべくプロフィールをご紹介します。

それでは、岸辺露伴のプロフィールを見ていきましょう!
名前:岸辺露伴
生年:1979年
出身地:M県S市杜王町
血液型:B型
職業:漫画家
代表作:『ピンクダークの少年』
性格:わがまま、エゴイスト
スタンド:ヘブンズドアー
友人:広瀬康一
岸辺露伴は、『ジョジョの奇妙な冒険』第4部「ダイヤモンドは砕けない」にて初登場した風変わりな漫画家です。
16歳の時から『ピンクダークの少年』という漫画を連載している天才である一方で、富や名声には一切興味がありません。
岸辺露伴が目指すところは「リアリティーのある漫画を描くこと」のみです。
そのため、蜘蛛はどんな味がするのか知りたいときは実際に舐めてみたり、取材のために山一帯を買収して破産してしまったりなどの奇行を繰り返します。
このように、岸辺露伴は漫画のネタ探しには手段を選びません!
性格はワガママで気難しい「オレ様感」の強いエゴイストです。
そのため、編集担当者がコロコロ変わることも多く、アシスタントも付けていません。
また、友人もほぼいないに等しいですが、唯一メインキャラクターの広瀬康一が友人と呼べる存在です。
以上のように、岸辺露伴は天才であるがゆえに奇行に走ったり気難しい一面があったりする面倒くさいキャラクターです。
しかしプライドが高いせいか、どんなにピンチに陥っても決して強者には屈服しないという高い精神力を持っています。
また神聖なものや人間を超越する者に対しては、例え殺人者であっても畏敬の念を表するなど、岸辺露伴には変わった一面が付きません。
スタンド能力「ヘブンズドアー」とは?
『ジョジョの奇妙な冒険』では、”スタンド能力”と呼ばれる特殊能力を使って戦うことがストーリーの中心となっています。
岸辺露伴もスタンド能力を持つ”スタンド使い”の1人です。
岸辺露伴のスタンド能力は、どのようなものなのでしょうか?
人を本にする・書き込むことができる
スタンド名:ヘブンズドアー
破壊力:D
スピード:B
射程距離:B
持続力:B
精密動作性:C
成長性:A
ヘブンズドアーは、人間や生物を本に変えてしまう能力です。本には対象者の生い立ちなどの情報が書いてあり、情報を読むことができます。
また、本になった対象者に新しく情報を書き加えることもできます。そして、本に書きこまれたことは全て事実となります。
例えば、「岸辺露伴に攻撃できない」と書き込めば、その人は露伴に攻撃することは不可能になるのです。
このようにヘブンズドアーは、相手の行動を広範囲で思い通りにできるため「無敵」と言われることもあります。
しかし、ヘブンズドアーを使うには相手に直接触れる必要があるため、近距離パワー型タイプの敵には苦戦を強いられることもあります。
『岸辺露伴は動かない』でのヘブンズドアー
岸辺露伴の基本的なヘブンズドアーの使い道は、漫画のネタ探しです。
人間の本音にこそリアリティーが隠されていると信じ、面白い漫画を描くためにスタンド能力を使っているのでした。
そんなヘブンズドアーですが、スピンオフ作品『岸辺露伴は動かない』のドラマ版では、かなり凝った表現がされています。
一般的にヘブンズドアーで本にされると情報は新聞記事のように描かれますが、ドラマ版ではファッション誌や純文学、メモ帳など人ぞれぞの趣味に合わせて違う描かれ方になっています。
様々なタイプのヘブンズドアーが見られるところが魅力的です。
岸辺露伴はかっこいい!
岸辺露伴は、『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズのキャラクターの中でもトップレベルに人気なキャラクターです。
しかし、前述の通り岸辺露伴はワガママなエゴイストです。では、岸辺露伴のカッコよさはどこにあるのでしょうか?
ここでは、岸辺露伴のカッコいい魅力を2点ご紹介します。
逆境を乗り越える強さ
岸辺露伴のカッコいいポイントの1つは、自分の中に”哲学”をしっかりと持っていることです。
テレビアニメ第26話では、露伴が新手のスタンド使い・大柳賢と戦うことになります。その戦いの内容はなんとジャンケンなのです。
たたがジャンケンですが、負けるたびに自分のスタンド能力の一部を奪われてしまうという制約があります。そして、露伴は敗北寸前まで追い込まれてしまいます。
勝利を確信し、勝ち誇っている大柳賢に対して、露伴は「相手を負かすことはそんな難しいことではない」と一蹴します。
さらに続けて「いいかい?最も難しい事は自分を乗り越える事さ!」と言い放ちます。
このエピソードからは、いかに逆境のピンチに陥っても自分の運命を乗り越えようとする強い意志が分かります。
強者にも屈しない強さ
岸辺露伴のカッコよさは、確固たる自分を強く持つ姿勢にあります!
テレビアニメ28話にて、岸辺露伴は強敵・ハイウェイスターに捕えられてしまい、養分を吸い取られてしまうという大ピンチに陥ります!
そこへ露伴のピンチに主人公・東方仗助が駆けつけますが、ハイウェイスターは露伴に対して「仗助を差し出せば命を助けてやる」と誘惑します。
しかし、露伴はこの誘いに対して「だが断る!」と拒絶してしまうのです。
続けて「この岸辺露伴が最も好きな事のひとつは 自分で強いと思ってるやつに 『NO』と断ってやる事だ」と言い、仗助を逃がします。
自分がピンチにも関わらず、甘い誘惑には乗せられない。
ハッキリ言えば、ただの強がりなのですが決して強者には屈せず、『NO』を突き付けてやる精神こそ岸辺露伴のカッコいい魅力なのです。
岸辺露伴のモデルは誰?
ここでは、岸辺露伴のモデルについてご紹介します。
岸辺露伴の名前については、明治時代に活躍した文豪・幸田露伴から取ったものであると思われますが、キャラクターとしてのモデルは別にいます。
岸辺露伴のモデルは作者・荒木飛呂彦先生の可能性が高いです。
2人には以下の共通点があります。
・地元愛が強い
・読者第一で漫画を描く
・長期連載作品で人気を博している
荒木先生は、デビュー直後から数年間は地元である仙台市で活動されていました。
上京後も、岸辺露伴が登場する『ジョジョの奇妙な冒険』で”杜王町”という仙台市をモデルとした架空都市を登場させているほど地元に対する愛が詰め込まれています。
その『ジョジョの奇妙な冒険』に登場する岸辺露伴も静かに暮らすために東京から故郷の杜王町へ引っ越してきます。荒木先生の強い地元愛が岸辺露伴によく表れていると感じられます。
また、荒木先生の読者を第一に考えて漫画を描き続けるという姿勢も岸辺露伴に反映されていることが劇中から伝わってきます。
荒木先生は、かつてのインタビューで岸辺露伴は自分の「理想の姿」と語っておりました。その意味では厳密に「岸辺露伴=荒木飛呂彦」では無いという意見もあります。
しかし、岸辺露伴は荒木先生のエッセンスや哲学などが凝縮されているキャラクターであるため、荒木先生がモデルと言っても差し支えないと感じます。
『岸辺露伴は動かない』とは
『岸辺露伴に動かない』は、岸辺露伴を主人公とする『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズのスピンオフ漫画作品です。単行本は2022年12月時点で2巻まで刊行されています。
内容は、岸辺露伴の不思議な体験を怪奇ホラーチックで語っており、ジョジョ本編とは一味違ったテイストが楽しめます。
また、アニメやドラマなど様々な媒体で展開されている人気作品となっております。今回はドラマ版『岸辺露伴は動かない』について詳しくご紹介します。
ドラマ版は高橋一生!
ドラマ版『岸辺露伴は動かない』はNHKで放送されたていました。岸辺露伴の役は俳優・高橋一生が務めています。
ドラマ『天国と地獄』ではサイコパスな役を演じたこともあり、露伴の気難しいキャラクターがピッタリな配役です!

それでは、ドラマ版『岸辺露伴は動かない』のあらすじを見ていきましょう!
ヘブンズ・ドアー! 今、心の扉は開かれる――
岸辺露伴は動かない – NHK
「ジョジョの奇妙な冒険」からスピンオフした荒木飛呂彦の同名傑作漫画を映像化!
高橋一生演じる漫画家の岸辺露伴が、遭遇する奇妙な事件に、相手を本にして生い立ちや秘密を読み、指示を書き込むこともできる特殊能力“ヘブンズ・ドアー”を使って挑む姿を描く!
ドラマ版『岸辺露伴は動かない』最大の特徴は、「スタンド」の概念が無いことです。
そのため、露伴のヘブンズドアーは単に奇妙な能力と扱われており、劇中では「神からのギフト」と呼ばれています。
また、ホラー要素は強めとなっており、妖怪や神など民俗学的な要素も追加されているところも見どころの1つです。
ドラマ『岸辺露伴は動かない』キャスト一覧
キャスト名 | 役名 |
---|---|
高橋一生 | 岸辺露伴 |
飯豊まりえ | 泉京香 |
平井太郎 | 中村倫也 |
ドラマ『岸辺露伴は動かない』タイトル一覧
話数 | タイトル名 |
---|---|
第1話 | 富豪村 |
第2話 | くしゃがら |
第3話 | D・N・A |
第4話 | ザ・ラン |
第5話 | 背中の正面 |
第6話 | 六壁坂 |
2022年12月にも新作制作!
2022年12月26日(月)・27日(火)には、ドラマ『岸辺露伴は動かない』の最新作が第7話、第8話として放送されます。
第7話のタイトルは「ホットサマー・マーサ」です。こちらは単行本未収録となっている作品の初の映像化ということで期待が高まっています。
ゲストキャラのイブ役は女優・古川琴音さんが演じます。
第8話のタイトルは「ジャンケン小僧」です。こちらは、前述した『ジョジョの奇妙な冒険』のストーリーが元となっている作品です。
『ジョジョ』では、思いっきりスタンド能力対決であったため、ドラマではどのような変更点があるのか要注目です!
なお、放送局・放送日程は以下の通りです。
話数 | タイトル名 | 放送局 | 放送日程 |
---|---|---|---|
7話 | ホットサマー・マーサ | NHK総合 | 2022年12月26日(月)22:00~22:54 |
8話 | ジャンケン小僧 | NHK総合 | 2022年12月27日(火)22:00~22:54 |
まとめ
今回は、『ジョジョの奇妙な冒険』『岸辺露伴は動かない』の重要キャラクターである岸辺露伴についてご紹介しました。
ワガママなエゴイストというクセのある人物ですが、「だが断る!」などの数々の名言を残しているカッコいい姿が魅力となっています。また、作者・荒木飛呂彦先生とも重なる点が多いところも注目ポイントです。
また、2022年12月26・27日22:00~にはドラマ版『岸辺露伴は動かない』の新作が放送されます。こちらも要注目です!
