『鬼滅の刃』は、吾峠呼世晴先生による漫画作品で、テレビアニメ化もされている大人気作品です。
2023年4月には、テレビアニメ第3期にあたる「刀鍛冶の里編」がスタートしますが、それに先んじて2月3日に第1話が劇場版として先行上映されました。
そこでは、新キャラクターである上弦の鬼たちの声優が明らかとなり、大きな話題となっております。
その中でも今回ご紹介するのは、上弦の肆・半天狗です。
半天狗は「刀鍛冶の里編」において、主人公・竈門炭治郎と死闘を繰り広げるため、メインで活躍する重要な役どころです。
本記事では、半天狗のプロフィール・声優・血気術・過去を中心に解説します。
半天狗のプロフィール
ここではまず、半天狗のプロフィールを解説し、人物像に迫ります。

それでは、半天狗のプロフィールを見ていきましょう!
名前:半天狗
別名:分裂鬼
血気術:分裂能力
階級:十二鬼月 上弦の肆
半天狗は、鬼舞辻無惨の直属の配下であり、最強クラスの強さを誇る「十二鬼月」の一体です。階級的には「上弦の肆」であり、12体の中で4番目に高い地位にいる強敵です。
半天狗の見た目は「頭に大きなこぶがあるひ弱な老人」です。また、性格もオドオドとしており、割り切れない奇数の数字を不吉だと言って怖がるなど一見すると強そうには見えません。
しかし、半天狗は鬼殺隊の「柱」である時透無一郎の剣技を難なく躱してしまうほどのスピードを持つ鬼です。これは確実に200人以上の人間を食べたことによる強さに間違いないと推測されています。
にも関わらず半天狗は、自分のことを「か弱い善良な弱者」であり、鬼殺隊のことは「か弱い自分をイジメる悪者」だと思い込んでいるのです。
そのため、竈門炭治郎からは「性根のねじ曲がった悪鬼」と言われるほどの外道キャラとして描かれています。
半天狗の声優は古川登志夫!
2023年2月3日に上映開始された『上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』で、上弦の鬼たちの声優が明らかになりました。
半天狗の声を担当するのは、古川登志夫さんです。
古川さんは1970年代から活躍されるベテラン声優で、これまでに『うる星やつら(1981年版)』諸星あたる、『北斗の拳』シン、『ドラゴンボール』ピッコロなど数々の有名作品でメインキャラクターを演じられました。
近年では『ゲゲゲの鬼太郎(6期)』ねずみ男なども担当されています。
コミカルで軽い演技から重厚な渋い演技まで幅広く演じらおり、まさに実力派声優の一人です。
半天狗の活躍は?
ここでは、『鬼滅の刃』での半天狗の活躍についてご紹介します。
半天狗は、原作コミック12巻で初登場します。アニメ版では、テレビアニメ第3期「刀鍛冶の里編」に相当します。
このとき半天狗は、上弦の陸・妓夫太郎と堕姫が倒されたことによって、他の上弦の鬼と共に鬼舞辻無惨の無限城へ呼び出されます。
鬼舞辻無惨は上弦の鬼たちに向かって、鬼殺隊の本拠地「産屋敷」の探索を要求します。この時、上弦の伍・玉壺がその手掛かりとなる「刀鍛冶の里」を突き止めたと報告するのでした。
刀鍛冶の里とは、鬼殺隊の武器「日輪刀」を製作している拠点です。それを聞いた無惨は、玉壺と共に半天狗を刀鍛冶の里へ向かわせます。
こうして半天狗は、玉壺と共に刀鍛冶の里を襲撃することになります。
そして、そこに居合わせた竈門炭治郎・禰豆子、不死川玄弥、時透無一郎、甘露寺蜜璃ら鬼殺隊と戦うことになるのでした。
半天狗の血気術は分裂?
半天狗は、前述のように貧弱な老人のような身体で簡単に首を斬ることが可能です。
しかし、首を斬らせることこそが半天狗の罠なのです!
ズバリ、半天狗の血気術の正体は「分裂能力」です!
切断面から分裂し、自分の分身を増やして戦います。
喜怒哀楽に分裂
分裂する数は、半天狗本体が窮地に立たされることで分裂するという仕組みになっています。
また、その時々の半天狗の感情によって分身の特性が変わりますが、基本的には「喜怒哀楽」による感情が主な分身となります。
主な分身体の名前と特徴は次の通りです。
名前 | 武器 | 特徴 |
---|---|---|
空喜 | 飛行能力・音波攻撃 | 「喜ばしい」が口癖。翼を持っており、テンションが高い。 |
積怒 | 錫杖による電撃攻撃 | 「腹立たしい」が口癖。冷静沈着な司令塔で、最年長と思われる。 |
哀絶 | 十文字槍 | 「哀しい」が口癖。最年少と思われるが、槍を使った攻撃は抜群。 |
可楽 | ヤツデの葉の団扇 | 「楽しい」が口癖。楽天主義な戦闘狂で、団扇による突風が武器。 |
それぞれの分身には舌に「喜怒哀楽」の文字が記されています。また、それぞれ年齢層も異なっているようであり、年齢順は「積怒>空喜・可楽>哀絶」になると思われます。
攻撃方法も様々であり、積怒の杖による電撃と哀絶の十文字槍は近距離攻撃に、空喜の音波攻撃と可楽の突風は遠距離攻撃に向いています。
以上のように、半天狗の分身は近距離・遠距離攻撃に優れています。それだけではなく、単純に複数人での攻撃になるため、例え「柱」であっても単独での討伐は困難な相手と言えます。
しかし、分身を繰り返し過ぎると個々の戦闘力が弱まってしまう、という点が弱点でもあります。
喜怒哀楽の融合・憎珀天
さらに、半天狗の主な分身には「憎珀天」と呼ばれるものがあります。
憎珀天は、積怒が可楽・哀絶・空喜を強制的に吸収して、合体した最強の姿です。
外見は、雷神のような出で立ちをしており、「喜怒哀楽」の分身よりも若々しい姿をしています。
言動としては、か弱い半天狗本体をイジメる鬼殺隊を「不快」と断じており、半天狗本体の感覚が最も近い分身と言えます。
また、憎珀天は分身とはいえ、4体分の分身の力を有しており、独自の血気術を持っていることも特徴です。憎珀天の血気術は、次の通りです。
術名 | 特徴 |
---|---|
無間業樹 | 推定20mの木の竜「石竜子」を出現させる。 |
狂鳴雷殺 | 2頭の木の竜から音波と雷撃を繰り出す。 |
狂圧鳴波 | 憎珀天の口から放たれる音波。まともに喰らうと身体の形を保つことができない程の威力。 |
以上のように、「憎珀天」は独自の血気術を使うだけでなく、「喜怒哀楽」の分身の技を応用して使うことができる規格外の強敵です。
ちなみに半天狗は、この他にも「恨」の鬼など、ここで挙げた以外にも分裂することができます。
半天狗の過去と鬼になった理由は?
『鬼滅の刃』では、登場キャラクターの過去が回想として語られるところが特徴的です。
そして、それは味方である鬼殺隊のメンバーだけではありません!
敵である鬼も「人間だった頃の過去」が語られます。特に、下弦の伍・累や上弦の参・猗窩座は壮絶で同情も禁じ得ない過去が語られます。
それでは、半天狗の場合はどんな過去が語られるのでしょうか?
半天狗の過去は、なんと漫画で見開き2ページで収まるほど簡略的で語られています。他の鬼はそれぞれ重厚に過去が語られているので、半天狗の場合はかなり少ないと言えます。
半天狗は、江戸時代の人間であったことが分かります。この頃から頭にコブがありました。
半天狗は子供の頃から悪事を働いており、「目が悪い」と偽って強盗や殺人を繰り返していたのです。
さらに半天狗は奉行に捕えられますが、そこでも半天狗は弱者を装います。しかし、奉行は半天狗が実は目が見えていることを見抜いており、処罰が下されることになります。
絶体絶命の中で半天狗は、鬼舞辻無惨の勧誘を受けて鬼となり、奉行をも殺してしまうのでした。
また、半天狗は人間だった頃の名前を忘れてしまっているため、本名は不明です。
まとめ
今回は、『鬼滅の刃』に登場する敵キャラクター、上弦の肆・半天狗についてご紹介しました。
半天狗は、2023年4月より放送スタートする「刀鍛冶の里編」に登場する重要なキャラクターです。声優は、古川登志夫さんに決定しており、さらに話題となっております。
切断される度に分裂するといった強力な血気術を持っており、分身達も個性豊かなため、注目ポイントです。
また『鬼滅の刃』では、敵である鬼でも悲しい過去を持っているキャラが多いですが、半天狗の過去はクズなエピソードばかりです。
しかし、そんな半天狗ですが意外にも人気は高いです。振り切ったようなクズキャラが逆に愛らしいとも言えるのではないでしょうか。


