『【推しの子】』は、赤坂アカ先生が原作、横槍メンゴ先生が作画を担当している漫画作品です。2023年4月よりテレビアニメ版が放送され、さらに話題となっております。
ストーリーは、人気アイドル・アイを「推し」と崇める熱烈なファン2人が、アイの双子の子供「アクア」と「ルビー」に転生するという内容です。
第一章では、アイの死というショッキングな展開で幕を閉じましたが、第二章ではアイドルを目指すルビーと、アイの復讐に燃えるアクアがメインとなります。
そんな第二章で最初に注目すべきポイントは、アクアが出演することになったドラマ「今日あま」です!
今回は、「今日あま」の内容・アクア出演の目的などを中心に解説します。
※本記事では、漫画『【推しの子】』2巻以降(テレビアニメでは3話以降)のネタバレを含みます。
「今日あま」とは何か?
ここではまず、「今日あま」とは何なのか、解説します。

それでは、さっそく見ていきましょう!
「今日あま」とは、『【推しの子】』のストーリー内に登場する架空の少女漫画作品です。正式名称は、『今日は甘口で』であり、「今日あま」は通称となります。
原作者は吉祥寺頼子という漫画家です。眼鏡をかけており、年齢は不明ですが20代後半から30代と思われます。また、原作は全14巻で構成されています。
アクアいわく、「今日あま」は演技をかじっている人間なら知らない人はいない程の”ド名作”であり、アクアや有馬かなも原作ファンのようです。
劇中で、「今日あま」は実写ドラマ化され、元天才子役である有馬かなが久々のヒロインに抜擢されます。
しかし、この「今日あま」ドラマ化は大きな問題を抱えている作品でもあったのでした。
ドラマの主演は演技が下手?
ドラマ「今日あま」の問題点、それは主演クラスの俳優の演技が軒並みヘタクソであることです!
そもそも「今日あま」ドラマ化は、これから売り出したいモデルをとにかく多く出して、「イケメン好きな女性層にリーチする企画」だったのです。
そのため、主要キャストのイケメンモデルは演技未経験な上、揃いも揃って棒読みの大根役者ばかりなのです。
そこで、ヒロインに選ばれたのが元天才子役・有馬かなです。
演技未経験ばかりのドラマになると、作品の質が担保されないため、演技経験が豊富な有馬かなが抜擢されたのでした。
有馬かなは、自分の演技だけが突出して変に浮いてしまうことを避け、あえて抑え気味の演技します。そうすることで、少なくとも「観られる作品」にしようと努力していました。
しかし他にも、不必要なオリキャラを多く登場させたり、原作14巻を半クール全6話に収めるためにストーリーの大幅カットを行ったりなどが横行していたのでした。
以上が、ドラマ「今日あま」の問題点です。有馬かなは、座長としてドラマを成功させたいと願います。そんな時に、助けを求めたのがアクアだったのです!
アクア出演の目的は?
有馬かなは、幼少期に共演経験のあるアクアと再会を果たし、 アクアに「今日あま」への出演を依頼します。
それはかなが、アクアとなら「今日あま」を”良い作品”にできると確信していたからでした。
最初は出演を拒否していたアクアですが、かなの口から”とある人物”の名前を聞いた途端に出演を決意します。
その人物とは誰なのか?ここでは、アクアの「今日あま」出演の目的についてご紹介します。
アクアが「今日あま」への出演を決めた理由は、インターネットテレビ局「ドットTV!」所属プロデューサーが”鏑木勝也”だからでした。
そもそもアクアは、母親・アイを殺したファンに、アイの情報を提供した真犯人を追っていました。アクアは、真犯人はアイの夫(アクアの父親)であり、芸能界の人間であると考えます。
そんな中、アイの夫である可能性が高い人物として浮上してきたのが鏑木勝也だったのです。
アクアは鏑木に接触することで、鏑木のDNAを採取し、鑑定で自分の父親と断定できるかどうかと調べようとします。
これこそがアクアが「今日あま」への出演を決めた最大にして唯一の理由だったのです!
ドラマ「今日あま」はその後どうなった?
ここでは、”ドラマ「今日あま」がどうなったのか?”について結末を解説します。
アクア・有馬かなの熱演!
アクアは、有馬かな演じるヒロインを襲うストーカー役として最終話に登場することになりました。奇しくも、アイを襲ったストーカーをも想起させる役を演じることになったのです。
かなは、最終回にある原作屈指の名シーンだけは何としても良い演技をしたいと奮闘します。
しかし、主演・鳴嶋メルトは見事な棒読みであり、良い作品にすることは無理かのように思われました。
そこで活躍を見せたのがアクアです。
アクアはわざとメルトを挑発して激昂させ、素に近いリアルな演技を引き出させます。そして、それに合わせて有馬かなも最高の演技をすることができたのでした。
その後、放送された最終回はファンの間でも話題となり、原作者・吉祥寺頼子も満足のいく結果となったようです。
吉祥寺頼子は、有馬かなを最大の功労者として感謝します。しかし陰の功労者はアクアであり、アクアの出演によって「今日あま」は何とか”観られる作品”となったのでした。
鏑木勝也とアクアの関係
一方で、鏑木勝也のDNA採取を無事に済ませたアクアでしたが、DNA検査の結果は「アクアと鏑木は親子である可能性は低い」という結果でした。
しかし、アイと鏑木は何らかの関係があると確信するアクアは鏑木に接触します。鏑木とアイは一緒に仕事をする関係で、仕事だけでなく営業先の紹介もしていたのでした。
さらに、アクアは鏑木からアイに関する秘密を聞き出そうとします。
そして、アクアは情報提供を受ける代わりに、恋愛リアリティーショー番組「今からガチ恋始めます(今ガチ)」への出演を持ち掛けられます。
こうして、アクアは「今日ガチ」に出演することになるのでした。
「今日あま」はかぐや様にも登場
「今日あま」は、『【推しの子】』の原作担当である赤坂アカ先生の漫画『かぐや様は告らせたい』の漫画73話・アニメ2期7話にも登場しています。
『かぐや様』によると「今日あま」は、人間不信の少女が主人公で口の悪い転校生との青春恋愛ストーリーとなっています。
『かぐや様』の主人公の1人・白銀御行いわく、「読んだら恋したくなる」作品のようです。
一方で、人間不信から拒食症になったり、親に毒殺されそうになったりなど青春ストーリーにしては割とハードな内容のように思われます。
『かぐや様』のメインキャラクター・藤原千花は、「今日あま」を電子書籍で全巻揃えるほど好きな作品であるらしく、他にも劇中では白銀御行・白銀圭・石上優も号泣するほどの感動作のようです。
また、『かぐや様』で「今日あま」の作者の名前は、赤坂アカを思わせる”蒼坂アオ”となっております。
『【推しの子】』の吉祥寺頼子のペンネームであるとも考えられますが、詳細は不明です。
まとめ
今回は、『【推しの子】』に登場する、架空の漫画・ドラマ作品「今日あま」について解説しました。
「今日あま」は、アクアと有馬かなが再会を果たしてから最初に共演した作品であり、2人の関係が見どころ満載なシーンとなります。
そして、アクアによるアイの復讐に関わる展開や、次なる恋愛リアリティーショー番組「今ガチ」へと続くストーリーとしても重要です。他にも、鳴嶋メルトの棒読みなど面白い展開も多く期待できます。
また「今日あま」は、『【推しの子】』で原作を担当している赤坂アカ先生の『かぐや様は告らせたい』にも登場しています。
『【推しの子】』と合わせて視聴すると、より楽しめるためオススメです!